カルデアにて 3

その人物がいるという部署が入っているという部屋の自動扉の前に三人は立つ。すると、部屋の中から何やら騒がしい声が聞こえてきた。一人は聞き覚えのある男性の声だが、もう一人は女性の声だ。

 

 ?「ああ、またなんか作ったの【ダヴィンチちゃん?】あんまり怪しげなものを作らないでくれよ?」

 ??「まぁそういわないでおくれよロマニ。これはもしかしたら今回の事件に使えるかもしれないものだよん?きっと彼らの力になるかもだ。…ん?部屋の外に誰かいるみたいだけど、もしかしたら、藤丸とマシュがお客さんを連れてきたのかな?せっかくだ。おーい、良かったら入ってきてくれても構わないよ。」

 

ダヴィンチちゃんと名乗るその女性は、どうやら三人の気配に気づいたらしく、そのままこの部屋に入ってきたらどうかという提案までしてきてくれた。

 

 山本「どうやら、入ってもいいのかな?中からそれらしい声が聞こえてきたんだけど?」

 藤丸「そうみたいですね。それじゃ、中にはいろうかマシュ?」

 マシュ「タイミングバッチリだと思いますのでそうしましょう。」

三人はそのまま部屋の中に入っていく。その部屋の中は、山本が息をのむほどのものだった。何故かというと、ヨーロッパのルネッサンス期を思わせる雰囲気が漂っており、何ともノスタルジックなものがあたりに広がっているからだ。そして、山本は正面に立つ女性に一礼をして、素直な感想を述べ始める。

 

 山本「おお、これは驚いた。…成程、君たちが紹介したい人物が先ほどの会話からでも分かったけど、そんな大人物に会えるとは思いませんでした。」

そんな山本に、すぐさま反応したこの開発部の顧問である【レオナルド・ダ・ヴィンチ】は、うれしそうな表情を浮かべてちょっとした自慢を始めた。