英雄集結13
ひたすら押し寄せる化け物の群れ、ここは何とか食い止めるしかない。まず、キッドが応戦を開始する。手に金属製の筒のようなものを装着し、相手のほうを振り向き、彼はこう叫ぶ。
キッド「ドカーーーーーン」
すると、どうだろうか。その筒から何かしらの気弾が飛び出してきた。
キッド「俺の空気砲は伊達じゃないぜ。これが西部のガンマンの実力だ。」
確かにその実力はすさまじいの一言である。その命中率たるや100パーセントだ。
ハヤテ「すごいですね!それが未来の技術!!」
キッド「へへ、どんなもんだって言いたいところだけどよ…よく見てみろよ。あいつら、再生してないか?」
彼の言う通り、よく見ると、バラバラになったはずの泥田坊は、泥同士が再びくっつき合うことによって、自己再生できるようだ。
王ドラ「えぇ…これじゃ倒すなんて夢のまた夢ですよ!!…あぁぁぁあああ、どうしましょう!!」
このまま逃げ続けても埒が明かない状況だ。しかも、この先は海がある。完全に行き止まりだ。どうやら、対岸を渡ってだいぶ北にいきすぎてしまったらしい。
キッド「畜生、このまま先に進んでも行き止まりか!くそ、どうする俺達!」
この状況で、逆に冷静だったのは、ハヤテである。寧ろ、この状況を打開すべきいい方法を思いついた。
ハヤテ「いや?むしろ海なら好都合かもしれませんよ?このまま海に向かえばもしかしたら…しっかり整備してあるようなのでもしかしたら小舟があるかもしれません。それを使って一旦沖合に出てしまえばもしかしたら…」
成程その手があったか。キッドと王ドラも、ハヤテが一体何を考えているのかすぐさま理解した。だが、果たしてそう都合よく小舟なんかあるだろうか?