逃亡劇、そして復活 15

 ロマニ「いやいや、何だかすごい人が出てきた。なんというか、慎み深い雰囲気を醸し出しつつ、かつここまで威厳があるね。」

 ダヴィンチ「うむ、これは非常に頼りがいあるオーラを漂わせている方だ。でも、失礼のないようにしないと。」

 

フィニスの雰囲気に、カルデアの面々も恐縮しているようだ。しかし、フィニスはそんな彼らに極力気を使わせないように言葉をかける。

 フィニス「何々、そのように恐縮する必要はありませんよ。寧ろ、私たち時空省の不徳の致すところです。できることは少ないですが、ここは私にも協力させてください。」

フィニスは、その場にいる面々に、彼のできる精いっぱいの言葉で謝罪する、その様子から、彼の人柄がよくにじみ出ていた。次に、彼は今自分にできることの具体的な内容を説明し始めた。

 

 フィニス「時空省として今できることは、今のところ救援を派遣することぐらいです。今のところはまだ連絡が取れている人数に限りがありますが、連絡が取れ次第、次々に送り込む予定です。かなりの強者ぞろい。是非戦力としてご活用してもらってください。」

彼の言葉に、一同、士気が上がる。これで、戦力という点では、後顧の憂いが無くなった。