逃亡劇、そして復活 55

恐らく、このモンスター二体は今この森にいる最強クラスの魔物なのだろう。しかも、この二体、非常に相性がいいのだ。ヘルクラウダーは雲の怪物でフレイザードは炎と氷の怪物だ。炎は風に乗って勢いを増し、氷は自然界で言うなら雹だ。それは、激しい風に乗って降り注ぐ自然の凶器である。

 山本「さて、一人で相手するのは少々酷になってきた。できることならうまいこと巻きたいが…周りにもまだ多くのモンスターがいるな。こいつは厳しい。…ん?」

山本も、次第に敵の気配だけではなく、何か別の気配がすることに気が付き始めた。と同時に、敵も彼らの気配に気が付き始めたようだ。

 

 ヘルクラウダー「ん?なんだこの気配は?」

 ?「それは即ち、俺のことだな!このアヴェンジャーを!!そう!俺こそが復讐者である。」

 ??「それだけではござらぬ。拙者もおりまする。」

遂に、その時がきた。ようやく、救援が山本次官のところへたどり着いたのだ。まず、アヴェンジャー、巌窟王エドモンダンテスが空高く飛びあがり、復讐のエネルギーを込めた光線を手から発射。敵目掛けて飛ぶ。

 

その光線にひるんだ瞬間、忠勝が二体のモンスター相手に切り込み、槍を薙ぐ。