逃亡劇、そして復活 60

マダラは、相対する者たちの余りの統一感の無さに頭が痛くなる。この感じ、暁のメンバーに近いものを感じていた。昔、この事件を巻き起こした首謀者が、数多の時空を巻き込んだ大戦を引き起こしたそうだが、敵も味方も濃ゆいメンツだというのによくこんなことをやろうと思いついたものだと感心半ば呆れていた。

 

が、首謀者の強さは生半可なものではない。暁の面子の誰も勝つことは出来なかったほどだ【ただし、裏方で姿を隠していた自分は除く】。そして、生半可なカリスマ性を持った彼は、これぐらいのことなぞ、どうしたことでもないと笑って穏やかな様子だったなぁと思いだすマダラ。さて、そんな統一感のない連中にどう諭そうかと思案を巡らせるのである。

 

 マダラ「おいおい、お前たち。噂には聞いていたが相当な即席なメンバーだな!俺のことがだれか分かっているんだろう?」

 

 ハヤテ「え、あ!はい!あなたがうちはマダラ!噂通り、表情が読み取りにくいですね。何を考えているのかわかりません!」

何故だろうか。いくら多勢とはいえもう少し緊張感が欲しいと思うマダラであった。逆をいえば今なら説得しやすいかもしれんと考えることにした。変に敵対しているよりは、今ぐらいの精神状態なら会話しやすいだろうという所だ。