逃亡劇、そして復活 69

これで、山本次官の復活が約束されたものとなり、して、逃亡劇も終焉を迎えようとしていた。が、最後の締め、強敵から見方を逃すという大役を担う三人組の雄姿にスポットを当てるとしよう。はじめは、敵として立ちはだかる呂布が三人に対して大声で威嚇する。

 呂布「ふん!俺の相手が忠勝というのはわかるが、若造と小娘は納得いかんな。特に、こんな小娘に俺の相手が務まるとは微塵も思わんな?

 

 ジャンヌ「ええ、あなたほどの猛者ならそう思うでしょうけど、今の私はサーヴァントルーラー。なめてかかると痛い目にあいますよ?」

 呂布「ほう、中々威勢のよい小娘だ。なら…これでどうだ?」

 

呂布は、一気にジャンヌのもとへ詰め寄り、得物【方天画戟】を、いつ振り上げたのか分からないほどの速度で、そのままの勢いで一気に振り下ろした。が、呂布は目を丸くした。自分よりもはるかに小柄な少女が、余裕の表情でいるのだ。ジャンヌは、両手で構えている得物【旗槍】で完璧に受け止めてみたのだ。

 呂布「何?俺の攻撃を受け止めただと?」

 ジャンヌ「ええ、御覧の通り、あなたの攻撃はきっちり受け止めてますよ?小娘と侮って力が思うほど入らなかったのではないですか?さすがの天下の豪傑でも、女性相手にはさすがに気が引けるということですね。」