欺瞞 22

ライヘンバッハ。それは、モリアーティが最期を迎えた滝の名前である。が、今彼が指すライヘンバッハは全く違う。それは、墓の形をしたマシンガンというトンデモな代物である。彼は、英霊として召喚されない【幻霊】というものを取り込んでいる。幻霊とは、英霊として昇華できない都市伝説程度の存在で、もし使い魔として召喚されても消えゆくだけの存在である。が、モリアーティーはそれを取り込んで魔術礼装、ようは自身の能力を向上させるためにそれを取り込んでいるのだ。これなら幻霊でもこの世に存在できる。

 

因みに彼が取り込んだのは魔弾の射手に登場する狩人マックスという幻霊を取り込んでいる。元ネタである魔弾の射手というオペラの内容はというと、マックスは、とある悪魔と契約する。この悪魔は、狙った獲物を必ずしとめる魔弾をマックスに上げるのだが、最後の七つ目は悪魔自身が操作し、契約者に絶望を与える、といった内容だ。【悪魔外道過ぎないか?とは山本の談】その時に誕生したのがこの超過剰武装多目的棺桶ライヘンバッハである。敵に背を向けても当たるビームや機関銃を搭載しているとかいうおかしい兵器だ。

 

 して、このモリアーティーはそんなかわいそうな主人公と契約している英霊なのだが、馬が合うのか合体した結果、超強力なサーヴァントとして現在カルデアに駐在している。ちなみに、過去はカルデアのマスターと敵対していたのだが、紆余曲折あって現在はかなり性格は丸くなっている【ただし悪だくみはいまだに超得意】