片翼の天使 4
電話越しからも聞こえる謎の声。どうやら、電話越しの向こうでは何か大変なことが起こっているということがクラウドからでもよく分かった。
ビリー「何だ?急に僕の声が聞こえたと思ったら今度は変な声が。」
アルカード「これはただことではないな。…あちらの状況が見られればいいのだが…」
今のところ、状況がよくわからないため、今はただ電話越しに祈るだけのクラウド達、一方、山本たちは、目の前の怪物相手に臨戦状態だ。
山本「そうやって笑ってられるのも今のうちだ。俺はあれからお前を倒すために強くなった。」
?「そうかしら?確かにあの時に比べて肉体は強くなってそうねぇ?でも、私にはよくわからないけれど、人間には精神というものがあるじゃない?それは未だ未熟な部分がありそうよ?」
山本は、その言葉を聞いて否定はできない部分があった。確かに、まだ自分にはぬぐい切れないトラウマがある。しかし、それを乗り越えるためのものが今まさに目の前にいるのだ。この好機を逃さないわけにはいかない。
山本「いや、お前を倒せばそれも終わる。お前を乗り越えれば俺は本当の意味で強くなる。」
彼の過去に何があったのか。そして、目の前で彼を嘲笑する怪物になんの因果があるのか、周りは皆目見当もつかない。