再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 46

ダヴィンチ【いけない。職員のみんなが完全に混乱している。ここは私がしっかりしないと。でも、正直私でもこの状況はどうしたら?】

この状況に、彼女も流石に混乱している。いや、混乱を避けられようがない。まず、この場所を特定されることが驚きだ。それに、相手は何者かもまだはっきりと分かったわけではない。少なくとも、彼女は自分のことを人間ではない博士だと名乗った。それに、あの漆黒の剣士、セフィロスだ。この二人、確かにカルデアのデータベースには載っていないのは間違いない存在だ。これほどの英雄ないし反英雄はこの地球にはいないだろう。…ということは本当に彼らはこの世界の存在ではない?

 

混乱している彼女に、同カルデア職員である【シオン・エルトナム・ソカリス】が声をかける。

 シオン【ダヴィンチ技術顧問。ちょっと気になることがあるのですが、よろしいでしょうか?】 

シオンは、ダヴィンチにとある疑問をささやいた。その言葉を聞いてダヴィンチはカルデアの全サーヴァントデータを調べたところ、確かにシオンが言った通りだった。では、彼らの目的がいよいよ分からなくなった。このカルデアのせん滅ではないということは分かったのだが、しかしなぜこのようなことを?