再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 29

そうマダラがゼツと会話していると、カルデアの奥の方から激しい爆音が響き渡る。マダラはその音に満足そうな笑みを浮かべながら次の動きを始める。…さて、少し時間を巻き戻す。ちょうどセフィロスが現れた頃、カルデアのマスターとマシュは引き続き自室で待機していた。

 マシュ「おや、何か物音がしたような気がしますね?何かあったのでしょうか?」

 藤丸「ん?そうだね、何か物音が…」

気のせいかと思っていたが、そのあとの凄まじい爆音と同時に、カルデア中に響き渡るサイレンの音。まさに、風雲急を告げるといってよいだろう。

 立香「サイレン!?何か特異点が発生したのかな?」

 藤丸「どうやら何かあったとしか…ん?ダヴィンチちゃん?」

 

突如、三人の前に浮かび上がる立体映像。カルデアの技術の結晶であるそれに浮かび上がるのはダヴィンチだ。

 …と、その前に説明しておこう。厳密にいうと、彼女はレオナルド・ダ・ヴィンチが作ったホムンクルスに自分の能力と記憶を移植した少女、真名【グラン カヴァッロ】である。主に、カルデアの技術顧問として活躍している彼女だが、直々に出てくるというときはかなりの緊急性がある時だ。

 ダ・ヴィンチ「三人とも、無事そうでよかった!時間がないから単刀直入に言うけど今すぐそこから離れて!信じられないけど、カルデアに侵入者が現れた!」