再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 45

カルデアスタッフは、後々そのことを知ることになるのだが、それはもうカルデアの敵の中の敵としか言いようがないことを指し示すことである。要は絶望そのものだ。何せ、サーヴァントとは、この星の免疫細胞のようなもの。即ち、セフィロスはそれを破壊するウィルスそのもの。ある意味、人類悪と呼ばれるサーヴァントより凶悪と言えよう。【人類悪については、それに関連する敵が後々現れるのでその時に。】

 

まず、彼には勝てない。それは、たとえギリシャ・ローマの英傑や神であっても例外はない。しいて言うなら、セフィロスの猛攻を何とか耐え忍んだ【ロムルス=クィリヌス】は大したものだが、それでも防戦一方。手が出ない状況だ。

 ダヴィンチ「いや、そんな!彼らは十分カルデアの中でも最強クラスの戦力だ!それを彼一人が全てやったというのか?!神祖ロムルス、これは一体?」

 ロムルス「…これはいかん。気をつけよカルデアすべての者よ。この者は恐らく【この星の者】では勝てぬ…」

そう言い残し、彼も気を失ってしまった。これで、カルデアのスタッフは完全に気がおかしくなってしまった。

 職員A「馬鹿な!?神祖が倒されただと!?」

 職員B「あり得ませんこんなこと?!技術顧問、新所長、経営顧問!私たちはどうすれば!?」

 

狂気、混乱、絶望。支配するはセフィロスの圧倒的なオーラ。…決断の時が迫るカルデア。その光景に、ジェノバはただただ笑うのみ。