5章 冬木にて ガンマン二人と出会う。 1
それは突然のことだった。いつの間にこの弾丸は飛んできたというのか?
山本「いかん。話の展開があまりにも急すぎる!何の脈略もなくいきなり死んじゃう人っているのか?…いや、兄貴は確かに相当運が低いとはいえ、まさかこんな形でやられれしまうとは…」
良牙「と、取り敢えず何が起こったのか確かめるべきなんじゃねぇか?じゃねぇと、こっちまで被害に合っちまう!ここは、少し離れたところから観察しよう。」
二人は堤防で拳銃の撃ちあいをしている二人の人間を目撃した。そのままその二人は、林の中へと入っていき、姿を見失ってしまった。
山本「そうだな、…今更だけど、ここ堤防の上だったんだな。完全に気を失っていたというわけだなこりゃ。」
さて、一体何が起こているのか。こんな街中で人間が銃撃戦を行っているというのは日本ではまずありえない話だ。
山本「しかし、あの二人は何もんだったんだろうか?とりあえず、様子を見るとしてっと。一応こちらも二人だな。兄貴は御覧の通り気絶してるわけだし…。」
どうやら、ランサーは本当に死んでしまったわけではなく、単に気絶してしまっているだけらしい。運よく、かすり傷だったようだ。だが、この状態では戦闘は難しいだろう。
良牙「そうだな。一応、戦闘要員は二人っていうことだな。…そう言えば、もっさんの武器って刀だっけ?」
山本「ま、正確にいえば光線剣っていう特殊武器だ。…まぁ、この武器を扱えるのは未来でもあんまりいないから、君にとってもいい経験になるかもね。」
良牙「ん、そうだな。…で、その武器扱えるのって何人いるんだ?」
山本は少し間を開けた後、思いだしたかのように口を開く。
山本「そうだな。たしか、世界で5人いるかな~ぐらいかななんだけど。」
成程、それはいい経験できそうだ。良牙はそのまま雑木林に駆け込んでいく山本についていきながら、その妙技を目撃しようと考えていた。