ダークサイドの力 3

元就の考え通り、特に大きな混乱もなく、会議は進んでいく。このまま終わってくれればそれでいい。

 アタランテ「さて、このまま無事に終わってくれたらいい。そうだな、私もそう思う。」

 元就「そうだね、…ああ、後は日本に戻って自分のやりたいことをやれたらいい。…そうなれば一番なんだけど…。」

元就は、アタランテの表情を見て、彼女が何かに気づいたことを悟ってしまった。どうやら、アタランテの狩人としての高い感性が、何かしらの異変に気づいてしまったのだ。元就は、瞬時にそのことを悟り、他にも異変に気づいているものがいないか見渡して見ると、他にも、異変に気づいたものが何名かいるようだ。

 元就「そうはいかなくなってしまったようだね。」

 アタランテ「残念ながらそうらしい。何か、異変を感じる。」

この異変に気づいたのは、かの大英雄以外にもいた。それは、元就の警備にあたっているエルリック兄弟もだ。二人は会議室の中には入ることができなかったので、会議室の外で警備兼付き添いをしていた。

 エド「ん?何か感じなかったか?」

 アル「うん。確かに何か感じたね。何か、おかしな物音がしたような気がする。」

だが、察したときにはもう手遅れだった。突如、会議室の中から何か熱を帯びた何かで固いものを切り裂いていく音が聞こえてきたではないか!

 その音に、始めは何人かが気づいただけであったが、各々次第に気づき始めた。それは、偉人や人種、生まれた場所関係なく、その異常さを感じ取っていた。