ダークサイドの力 4

 元就「いやいや、これは何か嫌な予感がするんだが…。なんか、赤い光線みたいなのが会議室の中央から出てるみたいだけど…」

勿論、この光景を見ているのは彼だけではない。丁度、元就の向かいの席にあたるところでは、かのマケドニア出身の英雄、アレクサンドロス大王こと、征服王イスカンダルもその光景を見ていた。

 イスカンダル「むっ、あれは一体何であろう?かのメソポタミアの名君、ハンムラビ王よ。」

ここで登場するは、近代における【罪刑法定主義】の基礎となった【ハンムラビ法典】を定めた人物である。良く勘違いされがちだが、この法典、確かに現代からすれば時代錯誤なところなところもあるが、弱者救済や人権保護なども書かれた画期的なものだとされている。今回、彼がこの時代に時空石の力で甦ったのは、恐らくこの功績によるものだろう。そのハンムラビであるが、今ある状況を冷静に見つめていた。

 ハンムラビ「…むぅ、そうですね。赤い何かしらの物体で斬り裂いているのは間違い無いですね。これは、処罰せねば!」

 イスカンダル「…いや、儂が聞きたいのはそういうわけではなくてな。あれはこちらに危害を加えるやばいものではないかということだ。」

 ハンムラビ「そうですな。非常に危険極まりないでしょうな。」

と、冷静なハンムラビ王。…成程、彼は厳格な法律家のような人間らしい。少なくとも、この世界においてはの話だが。何せ、紀元前1900年という遠い昔の人物だ。功績は残っても、彼の人となりはよくわからないものなのだ。話がそれたが、今起きているのは非常事態ということだ。

 そして、その危険極まりない男が現れてしまった。