泥田坊 3-2

さて、そのころ山本一行は、冬木市の中心地である【新都】と呼ばれる場所までやってきた。十年前、この場所では、【冬木の大災害】と呼ばれる大規模な大火災が発生し、辺り一面を焼き尽くしたそうだが、今では再開発が行われ、その面影はない。さて、彼らがここを訪れたのは、山本とランサーのとある提案からだ。

 

 山本「確か、この辺にいい感じの喫茶店があったはずなんだけどなー。…ないな。」

 ランサー「確かにねぇな。あれ、おかしいな。この辺に会ったはずなんだが。」

この二人が探しているのは、喫茶店アーネンエルベというお店だ。以前、その喫茶店に入りびたりになっていたことのある山本は、ランサーの提案もあり、そこに行くことにした。

 

 元就「う~ん。本当にここにあるのかい?どっからどう見ても空き地にしか見えないんだけど…。」

元就の言う通り、目の前に見えるのはちょうどお店が一軒ぐらい入りそうなサイズの空き地であった。

 イリヤ「うーん。確かにこの場所にあるはずなんだけどねー。ま、あの喫茶店のことだから、別のところにつながっているのかもね。」

 

山本がアーネンエルベを訪れるのには理由があった。21世紀を訪れる際には、よく冬木市の訪れるためにアーネンエルベについてはすでよくに知っていたというのが一つ。もう一つは、その喫茶店の構造にあった。

 

 山本「残念だ。この喫茶店は魔術的な力があって、違う次元をつないでいるという珍しい建物なんだけど。どうやら今現在は別の次元につながっているのかなこれは。」