妖怪退治 序 1

 式「雨?なんで雨じゃないといけないんだ?」

 目玉の親父「ちゃんと理由があるんじゃ。あ奴らは、水が多い時を好むんじゃ。ほれ、夏場の田んぼは水が多く張っておるじゃろ。田んぼに出来るだけ近い状態であれば、出てきやすいんじゃ。」

 犬夜叉「ん、なるほど、単純に考えたらそうだな。」

 潮「そっか、夜か。んじゃそれまでどこかで時間をつぶしておけばいいんだな。…あ、いや、こんな山ん中にある喫茶店の近くに時間つぶせる場所って…ん、んん?おい、こんなことってあるのかよ!!」

 とら「んん?どうした、外に何かあるのか…んん!?ここってこんな【町のど真ん中】にあったか?

二人は、そとを見ると町の喧噪の中に建物があったことに驚いた。変な話だ、さっきまで山の中だと思っていたら、いつの間に人口密度が高い場所まで建物が移動していたのだ。

 式「そうそう、すっかり言い忘れてたっけな。ここさ、ちょっと変わってんだよねぇ。なんかさ、いろんなところにつながってんだこの店。」

彼らの声に驚いて、店の端っこにいた郭嘉と冴羽も窓の外を見る。どうやら、自分たちが入ってきた【川沿い】から、いつの間にか町の中心まで移動したことに彼らも度肝を抜かれていた。

 郭嘉「おや、これは驚いた。どうやら、この店は魔術で出来ているのかもしれないね。」

 冴羽「ま、魔術?!すっげぇなあ。最近の喫茶店は。」

感心するところはそこなのかと郭嘉は内心思ったものの、ここは静かにしておくことにするのであった。 

 郭嘉【うーん、ここは彼女たちの後をこっそりつけておいたほうがいいかもしれないね。…そういえば、あのハヤテという少年を斥候に使っているけど、未だ連絡してこない。何かあったかな?」