妖怪退治 序 2

その郭嘉が言及したハヤテという少年と同じく山本と事件に巻き込まれた二体のネコ型ロボットは、冬木市北部にある防波堤に来ていた。

 王ドラ「はぁ、ここでも手がかりありませんね。広がるのはきれいな日本海。」

 ハヤテ「そうですね。あぁ、このまま僕は元の場所に帰れそうにないですね。」

 キッド「ああ、そういえば、この時代って丁度ハヤテの生きてた時代と同じだったな。早く、お前の雇い主見つかるといいな。」

 ハヤテ「ええ、でもお嬢様のところへ戻るには遠いですけどね冬木市。その前に、しっかり冬木で仕事してから帰りましょう。」

二体のロボットは首を縦に振って同意する。かく言う自分たちも、25世紀の人たちに色々と迷惑をかけてしまっているのでしっかりと借りは返したいのだ。

 ハヤテ「とはいうものの、何の手がかりもないですね。この辺に魔力を感じたので偵察をお願いしますとのことでしたが…。」

軍師郭嘉は確かにそういったのだが、今のところそれによる異常は感知できていない。もとより、自分たちは魔法とか使えないのでそんなものは一切感知することはできない。その為に、郭嘉は魔力を帯びたものが付近に現れたら振動する機会を三人に託した。

 

 王ドラ「仕方ないですね。ここは一旦休憩して又この防波堤に来ましょうか。…それにしても、軍師さんはどちらに行かれたのでしょうかねぇ?」

 キッド「さぁな、誰か探してたみてぇだが…ん?噂してたらその軍師さんが連絡してきたぜ。」

郭嘉は三人のことが気掛かりとなったので、ひとまず連絡をしようとしたのだ。しかし、三人の声を聞いた瞬間、何も成果を上げられていないということはすぐに分かった。それで、彼はまた別の指令を出すことにした。