逃亡劇、そして復活 62

 郭嘉「そうだね、一体何者か非常に気になる所だ。それも大事な点だけど、今大事なことはマダラが一体何を言うか。そうでないと、こちらがどう動いていいのか分からない。」

 元就「ああ、果たして、どういった条件を出してくるか?そこで、こちらの動きもきまる。」

 郭嘉「しかし、相手は軍師がいなかったのかな?【先ずその愛する所を奪わば、即ち聴かん】というのだけれど。」

 

郭嘉が言った言葉は、孫子からの引用だ。敵の最も重視している所を奪わば、敵を振り回せるという意味である。

 元就「もしかすると、第三勢力がいるのかもしれないね。後、彼が態々こちらにきてあんなことを言っているのはもしかして【卑くして備えを益するは進なり】の可能性も…」

一方、こちらも孫子の言葉が揺らいだ。ちなみに、この言葉の意味はすぐに分かることになる。さて、マダラと山本は、お互いの腹の探り合をしていた。

 山本【一体どういうことだ?何故ここにきてそんな話をする?黙っていれば、そのままこちらをかく乱したままこちらを手の上で操れるはずなのに?】

 

一方、マダラのほうも山本が自分の話にどこまで乗ってくるか、そこを注意しながら話を続けていた。上手くいけば、こちらに優位な展開が転がり込んでくれると企みながら。