逃亡劇、そして復活 41

 元就「うーん。かの英雄たちでもこの状況は厳しいと考えるということだね。…さてさて、そうなると正攻法ではまず勝てないね。」

モニター越しに会話する時代や国を超えた英雄たち。それでも、今度の戦は相当厳しいだろうということで意見が一致した。

 カエサル「実に、そう、まったくだ。しかも、その策を使ってもこのままでは勝てぬぞ元就殿。いくら謀神と呼ばれたそなたでも厳しいのはわかっているのではないか。」

 元就「そう、このままでは勝てない。しかも、サーヴァントはもうこれ以上召喚できないからそちらの戦力はもうこちらに送れない。ということで、時空省から戦力をできるだけいっぱい送り込むところから始めようと今算段を立てているところなんだ。…まず、先ほどの二人、忠勝とニケ君が最初なんだけど、…ニケ君はああ見えてもすごい子だから安心してほしい。きっと役に立つから。」

 

というものの、元就公の声は若干震えていた。そんな彼は、【大丈夫、彼のパートナーが来てくれさえすればもっと良くなる筈】とうまいこと自分に言い聞かせている様子が、余計に不安を与えることになった。

 カエサル「…そのリアクションを見ると、少々不安だな。…まぁ本多忠勝という傑物が横にいるのだ。そう簡単には負けまい。