強者相まみえる12

立花家は、元は現在の大分県を主な領土として支配していた大友家の家臣である。今回援護に駆けつけてきたのは、戦国の世が終わったのち、九州柳川で大名となる立花宗茂と、その妻である立花誾千代夫妻だ。…と、こういった書き方をすると勘違いを起こしてしまう事案となる。

 

そもそも、誾千代の父である道雪が、同じ大友の家臣である高橋家から婿養子として迎え入れたのが宗茂なのである。要するに、本家は誾千代のほうなのだ。ということで言い直すと、立花誾千代とその夫である宗茂が助っ人に来た。

 誾千代「成程、相手は中々化け物じみた相手だな宗茂。さて、どうする。」

 宗茂「できればあまり正面から当たりたくない。ひとまず、うまく彼らを連れて逃げられれば勝ちということだけ考えればいいさ。」

 

黒の鎧を着た誾千代は、何物も恐れない凛々しい佇まいで、相手を見る一方、西洋の鎧を改造して宗茂はどこか飄々とした雰囲気で、それでいてもどこか人並外れた天才的な観察力で相手を視る。

 宗茂「と言ったものの、相手が人外過ぎるようだ。簡単には逃げられそうにない。まず、私と張遼殿と楽進殿で食い止めよう。誾千代はサーヴァントのみんなの護衛を頼む。君なら、道中敵と遭遇しても、その雷切で敵を倒せるだろう。」