深淵からの脱出4
山本【受難?何だろうかそれは?…ここは、先に進むしかないようだ。」
山本は、声がする方向、道の奥へと進んでいく。道中始めは、先ほどと同じように森の中を進んでいくのだが、途中から、明らかに道のりが変わってきた。
山本【なんだ?次第に森から離れて行っているような気がする…。】
と心の中でぎもんに思いながら進んでいくと、再び道の先からであろうか、先ほどと同じような老人の声が聞こえてくる。
?「そのまま先に進めばよい。その先に行けば【余】に合うことが出来よう。さぁ、進むがよい青年よ。」
山本は、そのまま先に進んでいく。そのまま先に進んでいくが、辺りは先ほどとそこまで変わらない光景だ。
山本「本当にこのまま先に進んでいいのだろうか?それにしても一体どこに…」
とやはり疑問におもってしまったのか、ふと何気なく後ろを振り向いたのだが、そこに広がっているのは、暗黒に包まれた、何もないまっさらな地平が広がっていた。
山本「なに?一体これはどういうことなんだ?」
山本は、始めは何が起こったのか理解するのに苦労した。が、次第にこの光景の正体に気づき始めた。
山本「…そうか、これは幻影か。どうやら、先ほどから自分に語り掛けている声の主からとみていいな。」