欺瞞 2
確か、この通路を歩いていけば食堂がある筈。それでは、通路を歩いて行くとしよう。
しかし、想像以上に広い施設だ。歩いてみると更によくわかる。まかり間違えても違う通路に出ないように…ということはまず考えられない。なにせ、一本道だ。まさか迷うなんてことはないだろう。
山本「確か、この通路を…こっちに曲がれば…」
しかし、どうした所か?曲がったところになにがあったかと言えば、何故であろうか、自分がいた部屋に逆戻りしてしまった。
山本「ん?間違えたか?いや、多分疲れていて道を忘れていたんだろうさ。…さて、今度は案内図を頼りに…ておや?」
なぜだろう、彼の疑問はすぐに解決することとなった。案内図を見ようとしたところ、探していた食堂があるではないか。
山本「ああ、こんなところに食堂が。なんだ、自分のいる部屋のすぐ近く…というのはやっぱりおかしいな。それに、周りをよく見てみると、案内図とは似ても似つかない部屋割りになっているな。これじゃあ案内図になってないな。」
案内図を見てやはりおかしいと思う事案が発生した。自分のいる部屋と食堂の位置が案内図と明らかにおかしいのだ。部屋番を見ると間違いなくそうだ。明らかにおかしい。
山本「ということはだ、いやな予感しかしないな。」
この時、山本は敵の術中にはまっているということに気が付いた。
山本「まぁ、気が付くのが早かったからまだよかったかもしれない。…昨晩の嫌な感じの一旦はこれのことなのだろうな。」
ひとまず、水を飲むのはやめて、明らかに歪と化しているカルデアを探索することになった。