世に仇し者 セフィロス 5

クラウドは、不思議と心当たりがある。恐らく、前にその男を見た覚えがあるような気がしたからだ。

 クラウド「…俺がこの世界に呼ばれたというのはやはりこのためか。」 

 セフィロス「思い出したか。そう、かつて異世界中を巻き込んだ戦いが起こった。その際、どこからともなく異界の英雄たちがそのたくらみを阻止せんと現れ、すべてが終わりし後、忽然と消えたのだ。…私も、かつてはその一人だった。無論お前もだ。…その時は、俺は黒幕側だったがな。」

 

何故だろうか、今まで完全に記憶から消えていたことが急にフラッシュバックして思い出される。そう、謎の仙人からの呼びかけられた時でさえもはっきり思い出せなかったのに、急に何もかも思い出したのだ。

 

 クラウド「ああ、そうだったな。何故か今、急に思い出した。そうだ、俺たちは訳も分からず何者かに呼び出され、あの男、【那由多銀河】が呼び出したヴィラン達と戦ったのだったな。」

 セフィロス「思い出したかクラウド。そうだ、俺たちは闘い、そしてすべてが終わったころ、何もかもなかったかのように元の世界に戻ったのだ。何故だかは分からんが、俺は思い出したがな。それでだ、思い出したついでにもう一度聞くが、今度はお前たちに味方してやらんでもない。…どうするクラウド。」