世に仇し者 セフィロス 10

元の世界軸。セフィロスは何やら意味深なことを口に出した。いったい何を指示しているのか、今の時点では何も言えない。ただ、今の彼は己の分身が大量に映し出されたモニターをじっと眺めるだけだ。それも、一つではない。あらゆる世界に作り出し、宣戦布告する己の分身。それを見るセフィロス。そして、一斉にそれは先ほどの分身と同様に消滅したあと、何かの機械を落としていった。

 

 セフィロス「さて、俺本体は…。そうだな、やはり【冬木】に行くのがいいだろうな。クラウドに会いに行くのももちろんだが、今俺が興味を持つのは、サーヴァントの存在だ。」

そのまま、彼は何もない空間からどこからともなく自分の身の丈はあろう己の愛刀【正宗】を取り出し、何もない空間に向けて振り下ろす。すると、空間が裂けたではないか。

 

 セフィロス「時間は先ほどのモニターに映し出された時より20分前。アインツベルンの森だ。あの娘の夢を利用してあの偽の冬木を作り出した那由多銀河が真っ先に降り立った場所だ。」

 

そのままセフィロスは、その空間の中へ入り込む。これから起こることは、後に先の偽冬木と一括りに冬木事件ということで、時空省全体に知れ渡ることになる。