片翼の天使 7

が、得られる情報は衝撃的なものとはこの時は知る由もない。彼女の口から語られるのは、それほどのものとなった。その前に、彼女は、因縁の敵であるクラウドに何か言いたいことがあるようで、久しぶりに話す友人のように語りかける。

 

 ジェノバ「久しぶりになるのかしら。意外とこうして面向かって話すのは初めてじゃないかしら?」

 クラウド「そういうことになるな。まさか、お前がこの世界にいるとはな。それに、まさかの人間のふりして科学者になっているなんて遥か想像の斜め上だ。」

 ジェノバ「あなたの言うとおりね。私も驚きさ。あの人【銀河】に出会うまでは、私はただの怪物だったでしょうね。しかし、今は立派な科学者…だったけど、今度の事件で追われる身になるのはもう間違いないでしょう。」

 

しかし本当に不思議だ。何故この宇宙生命体は科学者になっているのか?クラウドは正直に疑問をぶつける。

 クラウド「間違いないって、お前それでいいのか?というのか、お前が科学者になった動機がいまいちよく分らない。」

 ジェノバ「まぁそうでしょう。説明すると、あれは5年前かしら。あの方とあって私もいろいろ変わったということかしら。」