片翼の天使 28

フランスの聖女たち、ローマの皇帝、大航海時代の海賊、ブリテンの騎士、アメリカの叡智、古代バビロニアの神話たち、ロシアの皇族、北欧神話の者達、古代中国の英傑、インドの神話、オリュンポスの登場人物、そして、妖精たち。

 

負けた…ことごとくの敗北である。当たり前だ、あれはなんだ?あれはこの星のものではないではないか。あの天使は【星そのものの力を持つのだから…】勝てるはずが無い…。

 

 始皇帝「いや、おどろいた。真人たる朕でも無理とは…」

 妖精騎士バーゲスト「私のような妖精でも無理なら厳しいでしょう。…いったいどういうことなのでしょうかあれは?」

 スルーズ「分かりません。そもそもあれは人間なのですか?いや、人間なのですが、彼の中には異質なものがあります。…この感じ、いったい?」

 エルキドゥ「話はあとにしよう。今は、どうすれば奴を倒せればいいか考えるとしようじゃないか?」

 

といった本人が一番困惑していた。エルキドゥは古代メソポタミア神話に登場する意思を持った人型の神造兵器である。見た目はたおやかだが、いざ戦いになると苛烈になる英霊である。しかも、彼の頭脳は【そのまま文字通り】スパコン並みによく働く。筈なのだが、彼の出した戦闘に関する答えは、ほぼ敗北不可避、勝利確率0.1パーセントという結論だった。