片翼の天使 36

セフィロス「これが、かの大統領が使いしスタンドか。私には見えないというのは大きなハンデというわけだな。」

そう、確かに彼の眼には見えない。が、幽波紋ことスタンドのことについては那由多銀河からすべて聞いていた。スタンド。それは精神や超能力が具現化した存在。基本、スタンド使いと呼ばれるものしかその姿を見ることはかなわない。が、便利な物ではあるものの、弱点もしかり。それは、【スタンドのダメージは、スタンドを使用する者にもダメージが通る。】ということだ。セフィロスはこれを早速利用する。

 

 まず見るのは自分を攻撃しようとする剣士の動き。この剣士には、スタンドが見えている状態である。山本も、スタンドのことは一応職業上知っているので、スタンドを誤って攻撃しないように刃を通すようにする。が、セフィロスは、刹那。その瞬間を決して見逃さない。見えなければ、相手の動きを見て予測するだけの話だ。…これを簡単にやって、かつ言ってのけるセフィロスはやはり人間ではない。

 

完全に山本次官の予想を上回る。いや、もしかしたら、自分の刃の切っ先を見て反応するのではないか、そこからスタンド【D4C】が並行世界からやってきて、合計4体いることも分かっているのではないか?が、それは瞬時に見破られる。