片翼の天使 40

地に突き刺さった正宗から、赤い光が同心円状に広がる。上空からは、セフィロスがまき散らした羽が舞い降りる。そして、この攻撃を受けたものは全員戦闘不能になる。この技により、半数が戦闘不能に陥る。すなわち、これ以上セフィロスとの戦闘は続行不可能となった。そして

  セフィロス「そこで寝ていろ。俺は今から向かうところがある。直に再び相まみえることになるだろう。そして、仲間を集め、俺に会いに来い。阿僧祇の地獄で待っているぞ。」

 

そうして、片翼の天使は飛び去った。そこまでは皆覚えていたが、どうやらしばらく気絶していたらしい、ということしか覚えていなかった。

 

…いったいどのくらい時が経ったのか。気づいたらどこかの屋敷に自分の体が運び込まれていたらしい。

 山本【…あぁ、又勝てなかったか。】

目が覚めた後、動かない体で煌びやかな天井を見つめ、初めての感想がそれであった。

空虚。またしても勝つことができなかった。差が縮まったと思ったら、敵も強くなっていた。

 山本【…どれだけ努力しても、どうしても追いつけない奴っているんだな…】

 

などと考えことをしていると、どうやら誰かが入ってきた。どうやら、この屋敷の主人が入ってきたようである。