片翼の天使 41

?「あら、どうやら起きたみたいねお兄さん。初対面のはずだけど、多分夢の中であったかもしれないわね。」

どこかで聞いたことがある少女の声。間違いない、声の主はこの屋敷。否、この城の主人である【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン】である。

 山本「…初対面?どういうことだ?この森、いや、この冬木では今まで色んなことが…」

 ?「どうやら、全部夢だったみたいだよ?僕も聞いたときは驚いたけど、あの真っ黒なお兄さんがいっていたから間違いないと思うな~。」

この緩い感じの声も聞き覚えがある。間違いない、朝倉葉君の声だ!

 

 葉「お久しぶりですね~」

 山本「ああ、久しぶり…て、そうじゃないそうじゃない。なんで君がこんなところに?というより、他のみんなはいったいどこに?」

 

 ガッツ「安心しててくれ、みんなこの城の中だ。それに加えて、お前さんとこの部下も来てるぜ。…まぁなんでこんなことになったのかは後で話すそうだ。」

今度はガッツが部屋の中に現れた。少なくとも、自全員無事だということで間違いはないらしい。そのうえ、どうやら、山本次官の部下が何名かこの屋敷にいるということだ。

 

 山本「なんで自分の部下まで?いや、自分が寝ていた間本当に何があったんだ?」