冬木編 はじめはアインツベルン城5

などと言いながら、確実に目的地へと確実に近づいていた。

そうして夜も更けてきた冬木の町のはずれの森。誰にも知られない筈の秘密の西洋風のお城に…まさかの大人数がやってくるとは思ってもいなかっただろう。

 

 ?「しかし、どうしてこのようなことに!全く、こまります!これだけのお客様を相手しなくてはならないお嬢様のことを考えていただかないと!」

 張遼「そうは言われましても…」

 クラウド「俺たちを連れてきたのはこのお城の主の筈…なのですが?」

 

と、この城で働いているメイドさんである【セラ】という人物に対して困る二人。仕方がない、一応、これだけの人数を受け入れてくれたのはこの城の主【イリヤスフィール】なのだから。かなり大声で話しているせいか、通路越しに山本がいる部屋まで聞こえてきた。

 山本「あの…大変申し訳ないのですが、本当にこのお城に我々いていいんでしょうかね?」

 イリヤ「まぁ、流石に人数が多すぎるから、ある程度は外で野宿してもらおうかしら?」

 

…なるほど、こちらが本来のイリヤなのだろう。こんな小悪魔じみた顔で見られたら、こちらは返す言葉がない。が、それは何とかなりそうだ。もう間もなく、時空省から荷物が届くらしい。どうやら、人間は未来からこの森に直接送れないと来た。そこに、一応25世紀製の四次元テントが来るらしいので何とかなるだろう。