決闘 足利義輝 1

マダラの期待通り、足利義輝はただ目の前にいる男の存在に意気を放つ。が、何故だろうか。その気を受けて、寧ろ相手は意気軒高となっていた。が、何か様子がおかしいようにも見える。

 山本「いやいや、これは自分にとってまさしく己の皮を破る機会。…これを倒せば自分に自信がさらにつくというものだろう。」

 義輝「ほう?意気が高まっているというのに、意外と弱気な発言よな朋よ?データを見せてもらったが、ほとんど負けを知らぬというではないか?」

 山本「いや、そうでもないですよ将軍様?意外と自分は弱い人間ですよ。あの時も、自分が強かったら、【仲間を何十人も死ななくてすんでるんですから。】弱いというのが怖くて、常におびえてて、そうならないように必死になって飛び回っているだけの存在です。が、目の前にそれを乗り越えられそうな存在が立ちはだかっている。いや、乗り越えるべき存在が現れたのですよ。」

 

成程、とその将軍は頷く。そうか、あの片翼の天使と過去にもあったことがあるという話を聞いていたが、彼にとっては相当な記憶であったということなのであろう。なら、自分は王である。征夷大将軍である。己を超えてみよ、さすれば、そなたは誰よりも強き存在になれると立ちはだかる。

そうして、彼は十徳ナイフのような機能を持つ巨大な笏を取り出す。

 義輝「ならば、超えて見せよ若き英雄よ!!そして、まずは日の本一となるがよい!さあ!参れ友よ!この足利義輝を超えて見せよ!」