決闘 足利義輝12

しかし、何故だろうか?その超常に慣れてしまったのか?もしくは、彼がすさまじく冷静に対応していたからか?わからないが、山本は最後の手順を心の中で瞬時に唱える。

 山本【我は、遥か50億の未来の者の末裔。それはあらゆる世界から切り離され、神を超越したものにより消滅し忘れ去る。しかし、それを知るものが世に二人いる。そのうちが一人、真名『天川誠一』。人、神、そしてこの星の外よりもたらされし業により作られし剣。その使い手が一人。真の力を見せよ。全てを飲み込め…最終奥義 白閃!!】

 

それは、光の嵐であった。白き閃きが義輝を包みこんだと思いきや、あらゆるものを破壊する無情の光。人、神、そしてこの星以外の技術で作られし光学兵器。それがこの武器の正体。これを使いこなすことができるのは、遥か未来。完全に消されてしまったもう一つの地球で生まれたその子孫のみ。つまり、使うことができるのは山本の師匠とその弟子のみ。…彼の真実を話すのはそう遠くない未来だ。

 

さて、この技の威力たるものすさまじく、技を放った山本を先頭としてとして三角形に森が禿げ上がる【要は、山本を三角形の先端としてそのままV字に森が無くなっている。】その距離、およそ1キロメートル。その光景をみて、森の主であるイリヤスフィールはどうしたらいいのか困惑することになる。