決戦 アインツベルン城 18

そうした中で、激しい戦いが再び巻き起こる。山本を襲う銃弾と骨による舞闘、そして暗殺術。特に厳しいのが君麻呂の激しい骨の舞である。

 君麻呂「鉄線火の舞・蔓!!桃白白さん、これであの男をかく乱するのでその隙に!」

 桃白白「そうしよう。この男、恐らくあの小僧を遥かに凌ぐな。いや、あくまで子供時代までの話だが…。まぁいい、今はあの男を倒す!!」

君麻呂は、背骨を取り出し、それを鞭のように繰り出す。その動きに合わせて、桃白白は攻撃を繰り出す。というのが算段だった。が、山本はそれを逆に利用した。

 山本「成程、悪くない!が、惜しかったな二人とも。」

君麻呂は、その鞭を利用して山本を絡めとる算段だったが、その鞭で己の武器をわざとからめとらせる。

 君麻呂「どうしたんだい?ご自慢の武器をからめとらせて?」

 山本「教えてやろうか?こうするのさ!!」

驚くべきことである。武器を絡めさせたまま強引に相手を引っ張り、山本はそのまま踏み込み、二本目光剣で相手を切り裂こうというのだ。

 君麻呂「何!いや、まだだ!唐松の舞であなたを串刺しにするまで!!桃白白はそのまま背後から狙ってください!」

 

が、全て予定通りである。君麻呂は、から全身から骨を突き出し、回転して攻撃を開始する。が、二人は気が付かなかった。山本は、剣術だけの男ではないということを知らなかったのだ。背後からあまりにも素早い正拳突きを繰り出して、君麻呂の唐松の舞に巻き込ませようとする。