再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 11

そう談笑する三人。ちょっとした異常事態ではあるが、カルデアではまぁまぁいつものことである。信長の首が無くなったり、マスターが突然どこかに飛ばされてしまったり。…まぁまぁ色んなことが起こる場所なのである。

 

そうしてしばらく話を続けていると、いつの間にか立香とマシュは椅子にもたれかかりながらすやすやと眠り始めてしまった。それもそうだろう。今日は朝からドタバタしていたため、つかれてしまったからだ。藤丸はそんな二人を仲良くベットの上に寝かせる。

 藤丸「二人ともお休み。…っと、まだみんなが戻ってくるまで時間があるか。…ちょっと部屋の外の様子を見に行こう。何を話し合っているのかちょっと気になるし…。」

 

と、部屋を出る藤丸。…何故だろう。誰か見張り番でもいるのかなと思ったら誰もいない?清姫あたりがいそうな気がしたかそのままその場を離れる。…いや、確かに彼女は彼の近くにいたのだが、その悲痛な声は届かない。

 清姫…すたー。ま…たー、…ゲて。わな…なの…

 ?「残念ねお嬢さん。あなたの声は届かないの。私の息子のために、ちょっと黙っていてもらうわ。…そろそろかしらね。このカルデアに張り巡らせた私の細胞がそう伝えてくる。あの少年は、知らないまま私の言うことを聞くだけ。まぁなんでか知らないけどあの子私みたいに分裂しててちょこっと予想外なことになっていたけど問題はないわ。二人は今頃ゆっくり寝てるし、あとはあの少年だけを彼のもとへ誘導するだけ。さて、意外ともろかったわねカルデア。…あとは任せましょう。その前に、彼女をいただこうかしら?ふふ、はは、アハハハハハハハ!!!」