再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 10

さて、部屋に残ったのは藤丸達とマシュだけだ。マシュは、二人になったマスターにまだ戸惑いを隠せないでいる状況であった。

 マシュ「と、いうわけで、今この部屋にいるのはマスターと私だけですね。」

 藤丸「みんなダヴィンチちゃんの所へ集まっているところらしいけど?」

 立香「うーん、何人かグループに分けて色々話をしてるっていうことらしいよ。…あ、マシュ、喉乾いたでしょ?あと、男の子の私も?」

 マシュ「あ、はい。ちょうど喉が渇いたところでした。では、お茶を一杯いただきます。」

 

藤丸も、マシュと同じお茶を立香に頼む。そのあとは、三人でお茶を飲みながら、今日一日で初めて気持ちを落ち着けた雰囲気となった。

 立香「…ふぅー。ちょっと静かになったね。」

 マシュ「はい、朝から大変でしたから。私が朝先輩の部屋に行ったら、二人に、しかも男女に分裂していたなんて…。」

 藤丸「いや、あの時のマシュの顔すごかった。あわあわしてどうしたんだろーって思ったらキャーっていって僕たちに抱き着いてきて。」 

 立香「そうそう、マシュったらものすごく慌てながら、マスターが、マスターが二人になっておられますーって絶叫してもう可笑しいったらなんの。いやぁあれほど面白い光景久しぶりに見ちゃった!」

 

と当時を振り返って大笑いする彼女に対し、マシュは恥ずかしそうな顔で【もう、あの時は本当にびっくりしたんですから!何か又変なことに巻き込まれてしまった!!って本気で心配したんですから!!】と一生懸命に言葉を返す彼女に再び笑ってしまうのであった。