暗黒卿 1

さて、そんな光景を高い所から見物している者がいた。その姿は、全身をすっぽり包みこむ程の黒いローブを着ているということと、もう一つは、彼が老人であるということだ。

 

 老人「さて、まずは前哨戦を見させてもらったが、あの青年、中々いい動きをする。残念なことは、一切フォースを使えぬということだけであろうか?この星のものはだれ一人ともその才能が皆無。詰まらぬ話よ。

老人は、横にいるもう一人の見物人である男に声をかける。もう一人も、老人と同じ、黒いローブで全身をすっぽり覆っているために素顔が一切見えない。そのためか、非常に不気味な存在感を放っている。

 

 男「しかし、そうでもないかもしれませんマスター。その点を除けば非常に強敵かと。」

 老人「確かにそうやもしれぬ。しかし、今は様子見だ。あの男をこの場に呼んだのは、奴の力量を測るだけにとどめておきたい。…今の段階ではな。

 

ふたりは、高台から降りるため、そのまま移動を開始する。二人は、そのまま歩きながら今後のことについて話しあい始めたようだ。

 

 老人「さて、そのためには色々とやることがある。しかし、厄介ごとが起こった。儂の策を邪魔する意外なものが現れた。…そこでだモールよ。そなたに頼みたいことがる

 

モールと呼ばれたその男は、マスターと呼ぶその老人のほうを向き、彼の考えをすぐに言い当てた。

 モール「…私がその者の妨害をする。そういうことですか?」

 老人「その通りだ、我が弟子よ。そのためにわしがそなたを呼んだのだ。…しかし、儂に都合のよいサーヴァントスキルがあったおかげで非常に助かった。おかげで、そなたを呼ぶことが出来た。この【銀河皇帝特権】のおかげでな。