逃亡劇、そして復活 8

 ケフカは、事の状況を把握するのに十数秒ほどかかった。それもそうだろう。彼からすれば、まずありえない状況が起こったのだから。…その状況を、どことも知れぬ場所で監視を続けるマダラたちは、話に聞いていた通りの彼の力に驚きを隠せないでいた。

 マダラ「なるほど、これが奴の真の力だというわけだな?…なるほど、これはわれらが協力者が言っていたものはこれだったというわけか。」

 ゼーナ「まぁ、そういうこと。この力、【あの人】の計画の邪魔になるってわかったでしょう?つまりはそういうことなの。しかも、あの人の力を受け継いでるっていうことは、いずれ邪魔な存在となる。結局は、彼を消すってことが大事なわけ。…でも、ケフカもいらないことをするわねぇ。おかげで計画すべてパーね。…さて、恐らく、彼は今から逃げるはずね。…ま、今ある戦力で何とかするしかないわね。本当はあの飛将軍を援軍によこしたかったのだけど、どうも娘さんが突然行方不明になったとかで探し回っているとかいうし。」

 

 途中から、一人で虚空を見ながらこれからどうするか独り言を呟き始めるゼーナ。が、彼女はある人物の来客に気が付かなっかった。…そう、この事件を引き起こした真なる人物の来訪である。