再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 69

言えることは、カルデアが誇る二人の天才であっても駄目なものは駄目状態だ。もうなすすべがない。この二人が敗北するところを、ただじっとモニターから眺めているしかないボイラー室の一行だった。

 土方「…最悪だな。あの二人でも駄目ということなら、もう全員であいつにたかるしかねぇんだが、あの女科学者…いや、そうだった者のせいで足止めされてんのがな。」

そうだった者…そういう表現の仕方をするのも仕方がない。その腕は、人間のものとは言えず、紫色をした触手を鞭のように振るい、ある時は魔術を行使し、ある時は目を光らせ相手を催眠にかける怪物【ジェノバ】と化していた。

 

彼女と対決しているのはケルト神話や中世ヨーロッパ勢【特に円卓の騎士やシャルルマーニュ十二勇士】が当たっているのだが…

 シャルルマーニュ「ちくしょー!デュワユーズ不調なのかってくらい傷つけらんねーなホント」

 アストルフォ「うーん、うまくいかないね王様?僕の攻撃もあんまり効いていないみたいだしどうなってるんだろうね?」

 トリスタン「私にもわかりません。ですが、どうしようもないということは理解できます。ああ、私は困惑しています。」

と、完全に諦めムードが漂っていた。

 

 ジェノバ「全く、人間の弱き事。ま、一部神々の血を引いている者もいるようだけど、結局の所この星の雑魚ね。」