決戦 アインツベルン城 8

と、意気揚々と入ろうとしたのだが、その前に部屋から何者かの声がした。黒いスーツに深めの黒い帽子をかぶった、髭を生やした男性が煙草をくわえながら。

 ?「いや、すまないがこっちの部屋にいるのは俺だけだ。他の連中はなんかわけわからん怪物どもや変な連中を相手してるんでな。」

この男、名を次元大介という。孫市、冴羽に続いて三人めのスナイパーである。

 次元「俺は俺の出番が来るまで待機してっからお宅らはお宅らの仕事してこいや。そこの魔術師のお嬢ちゃんも自分の仕事すりゃそれでいい。そういや、クラウドはなんつったかな~。今は確か衒蜥流十六衆げんせきりゅうじゅうろくしゅうとかいう連中と戦ってるらしいぜ。いつの間にかな。」

 辻谷「衒蜥流十六衆…ほう、連中がいるとは驚いた。」

 イリヤ「むむっ、しってるのか辻谷。」

 辻谷「…うむ。…あ、ノリに付き合ってくれたありがとうイリヤ。」

 

衒蜥流十六衆。あらゆる修羅場を潜り抜けた武闘家の集団でこの世界では知らぬものはいないという組織である。あらゆる武術をマスター

しているとされている。…らしい。

 辻谷「さて、それならクラウド一人に任せて大丈夫だな。」

 イリヤ「ふーん、わかったわ、それじゃあ先に行くわけないでしょ!!流石に十六人相手っておかしいわよそれ。流石に人数多すぎるでしょ。

一人で相手できるわけないわ。」