決戦 アインツベルン城 27

そう、このふたり、松永は初めから銀河陣営に、度々顔を出していたアーデンは初めから【どちらの味方ではない】のである。松永がセントラルで暴れたのも、すべては那由多銀河から信頼を得るため。松永があちらこちらの世界で顔を立てているのは己の野望をかなえるため。彼らは、とある男のもとで働く第三勢力に属しているのである。

 松永「まぁ、今回はつぶす意図は全くないので単純に試合を楽しみたいというのが私の本音だ。あくまで、目的は昼間送ることができなかった彼のデータを取ること。…しれにしても不思議なことだ。【昼間あった彼が、実はこの時間軸から飛ばされた】という奇怪なこととは。」

 

そう、山本次官は、これからあの冬木事変に積極的にかかわってくるどころか、完全に主人公である。山本次官に気付かれないように、みんなその事件に彼が一切かかわらないように振舞うのはかなり大変だったというのは、辻谷達の秘密である。実の所、この屋敷を訪れているものはみーんな知っているのであった。

 

そんなこんなで、この城におけるメインイベントが始まる。1000年生まれに差がある、究極の剣豪によるすさまじいバトルが今、始まろうとしていた。