再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 1

2017年12月31日、地球は薄白化された。私たちとは違う並行世界の地球での出来事である。人理焼却を乗り越え未来を取り戻したはずの人類史(汎人類史)は、突如地上諸共白紙化され、約3ヶ月という短期間に滅亡してしまった。そして、地球は白紙化され、地表には、海も山も川も、そしてあらゆる生物が消え去るという現象、その名も【地球白紙化現象】という。…が、全てではない。地球上には、7つの異聞帯と呼ばれる場所が発生した。いわば「ありえたかもしれないが全く別の人類史」であり、特異点に似た一種の異世界となっている。が、歴史のずれによって一時的な点である特異点とは違う。過去のある時点で何か歴史的な異常が発生し、そのまま現代まで続いてしまったため、点ではなく、その場所を覆いつくす異常なる【帯状】のテクスチャの上書き。それが【異聞帯】である。

 

さて、そうではあるのだが、カルデアはもう既に一年近くかけ、六つの異聞帯を攻略済みであり、残すは異星の神がいる最後の異聞帯【南米異聞帯】を残すだけであった。これまでに攻略した異聞帯をせっかくなので説明しよう。その異聞帯で出会ったものが、カルデアの仲間となっているため、今後の説明がしやすいためである。