時空省【時を超える者たち】 5章

暗黒卿  6

突然、ドアノブから音がしたと思うと、扉がそのまま開いたではないか!そう、扉が開かなかったのは、誰かが彼らと同じように扉を開けようとしていたからだった。 マダラ「…そうか。そんな単純なことだったとは、俺も老いたな。」 マダラのその言葉に、扉の向…

暗黒卿 5

マダラ「…どうやら、今の言葉を聞いて何か調べ始めたらしいので先に俺の仕事の報告からだ。…ひとまず、あの山本の部下の辻谷とかいう男がこちらの考えの通り、21世紀のアメリカに無事向かってくれた。それと、あなたの軍は問題なく25世紀で暴れまくって…

暗黒卿 4

ゼーナ「そうそう、互いの報告をしないといけないわね。どう?とりあえず召喚したあのアメリカンなサーヴァントはどんな感じだった?」 皇帝「悪くはない。印象としてはそんなところか。…だが、あれではこれからの戦いが非常に不安としか言えぬ。しかも、予…

暗黒卿 3

そのまま三人はその魔法陣の上に乗り、大空洞の最深部へと一気に移動する。そこには、不気味に光る謎の物体が堂々と立っている。その前には、この戦いの首謀者【ゼーナ】博士が作った小さい作戦会議室兼研究所が立っていた。 皇帝「ふむ、つまりはあれのこと…

暗黒卿 2

二人はそのまま話を続けながら高台を降りた。そのまま二人は目立つことを避けるために霊体化しながらある場所まで移動する。 老人「…さて、そろそろ着きそうだ。霊体化を解くとしよう。」 彼の言う目的の場所。それは、自身が召喚されたこの大空洞と呼ばれる…

暗黒卿 1

さて、そんな光景を高い所から見物している者がいた。その姿は、全身をすっぽり包みこむ程の黒いローブを着ているということと、もう一つは、彼が老人であるということだ。 老人「さて、まずは前哨戦を見させてもらったが、あの青年、中々いい動きをする。残…

5章 冬木にて ガンマン二人と出会う。 5

良牙【もっさん。その笑顔が逆に俺の心に沁みちまうぜ…ちくしょう。】 そんな光景を離れて見ているキッドは、目の前でつい先ほどまで行われていた戦いに度肝を抜かれていた。あの青年、一体彼が何者なのか、非常に興味を持ち始めていた。 キッド【よし。この…

5章 冬木にて ガンマン二人と出会う。 4

アープ「仕方ねぇ。こいつを使うか。実際にこんな銃を持った覚えはないんだが、これがサーヴァントの特権ってやつかな。ってわけで、使わせてもらおう。これぞ【OK牧場で使いしとされし空想の産物!長超銃【コルト・バントライン・スペシャル】!」 サーヴァ…

5章 冬木にて ガンマン二人と出会う。 3

始め、ビリーはわが目を疑った。それは、光り輝く二つの剣を持った青年が、アープの銃弾をそれでいなしているのだ。只でさえ人間業でも銃弾を弾き返すこと難しいのにも関わらず、その青年は、確実に正確にはじき返しているのだ。 山本「流石はかのOK牧場の決…

5章 冬木にて ガンマン二人と出会う。 2

さて、ここで雑木林にいる二人の男に話を移すこととしよう。二人とも、この章の冒頭に説明したサーヴァントという存在である。二人とも、同じ国、同じ時代の【ガンマン】である。一人の名は【ワイアット・アープ】、もう一人の名は。【ビリー・ザ・キッド】…

5章 冬木にて ガンマン二人と出会う。 1

それは突然のことだった。いつの間にこの弾丸は飛んできたというのか? 山本「いかん。話の展開があまりにも急すぎる!何の脈略もなくいきなり死んじゃう人っているのか?…いや、兄貴は確かに相当運が低いとはいえ、まさかこんな形でやられれしまうとは…」 …

5章 冬木にて 3

良牙「…むぅ。どうやら、俺の熱意をここで通すわけにはいかんか。…ここは、あかねさんのために!」 へいへいともう関わりたくねぇといわんばかりの態度で、彼の話を適当にしようとはぐらかす。そうしようとした。 山本「あぁ、申し訳ないです。ちょっと彼、…

5章 冬木にて 2

ランサー「ところでよ、お前さんに聞きたいことがあるけどいいか?」 山本「…え、ああ、いいですけど?それは、やっぱり自分があわや水死体になりかけていたことですか?」 ランサー「ああ、そん通り。一体何があった?誰か暴漢にでも襲われたか?」 …そうだ…

5章 冬木にて 1

何も見えない…。あたり一面は暗闇しか見えない。 ?「…きて。…起きて…」 その暗闇から声がする。いったい誰だろうか、どこかで聞いた覚えのある懐かしきその囁き。 ?「…さんよ。そろそろ時間だぜ。…に行くんだろ…?さて、どんな場所か、楽しみにしてただろ…

5章 プロローグ  9

レン「それは、今から現れるあの方が全て教えてくださる筈…。そうではないか、女?」 レンは恐らくにやりと笑ったに違いない。そんな口ぶりだったからだ。そう、その瞬間は今や今やと迫っていた…。 これが、マダラたちがことのはじめに行った行為である。し…

5章 プロローグ 8

さて、どうしたものか。連れていっても問題ないかは召喚者であるエクスデスが決めることだ。 マダラ「そうだな…まずはあ奴のところに連れていってやるか。ついてこい。 二人はそのまま召還陣のある場所へ移動した。どうやら、もう少しでその人物が召喚される…

5章 プロローグ 7

マダラは引き続き彼らの動向を追うことにした。もし、彼らが我々の儀式を邪魔するような真似をした場合、排除しなくてはならないからだ。 マダラ「しかしながら、彼奴らは一体何者なのか?遥か宇宙に高度な文明があると話には聞いていたが、果たしてそれは事…

5章 プロローグ 6

そうこう話しながら、マダラはサーヴァントを呼び出すための召還陣を作り、最後の召還を済ませようとしていた、その時である。大空洞には特殊な結界が張っている。何故かといえば、自分たちが何をしているのか分からないようにするためだ。しかし、エクスデ…

5章 プロローグ 5

マダラ「なら別に構わんが、…本当にこれだけの数をお前一人で制御できるのか?俺にはまず不可能だとしか思えんが?」 エクスデス「無の力をなめてはいかんぞ、忍びよ。伊達に長生きはしとらんぞ。それに、そなたらが召喚しようとしているサーヴァントのほう…

5章 プロローグ 4

?「おお、これはこれは、面白きこともあるものだ。まさか、余を呼び出したのがそなたとはな朋よ。」 驚いた。それが率直な感想だった。噂で聞いていたが、これほどまでにうまくいくとは思っていなかったからだ。 松永「いやいや、まさか本当にこのようなこ…

5章 プロローグ 3

松永は持っていた刀をマダラへ放り投げ、飛んできたそれを右手でキャッチすると、すかさずそれを【聖杯】と呼ばれた物があったところへ放り投げた。 マダラ「さて、術式はすでに組みこんだ。さて、こちらに来ているという謎の者が少し気になるが、あとは、こ…

5章 プロローグ 2

マダラ「どうやら、少し遅れるらしいな。あやつめ、何かを考えているのやら。それよりも、お前が開発した宇宙観測機が何かしらの反応を感じ取ったようだ。…未来の技術というのは素晴らしいな。どうやら、1パーセク離れたところに何かを発見したらしい。しか…

5章  プロローグ

銀河の大戦が終末を迎えてから何億という年月が過ぎた。遥か過去に起こった騒乱のことを知るものなど、だれ一人として存在し得ない時代が到来した。だが、星の災厄といわれたとある者が、太陽系第三惑星【地球】へ現れ、異世界の者と結託し、とある野望の成…