2021-01-01から1年間の記事一覧

片翼の天使 12

忠勝「うーむ、色々なことが起きる街でござるな。…しかし、この本多平八、未だ疲れを知らぬ。クラウド殿が手を貸してほしいと仰せならば、ついていくのみにござる。」 張遼「私もまだこの武勇、すべてを出し切ってはおりませぬ。クラウド殿、私も手をかす所…

片翼の天使 11

忠勝「仙人、でござるか。まさか、仙人まで現れる事態になるとは驚きにござる。時空省でもそのような者は居られぬゆえ。」 六道仙人「まぁそうであろうな。それに付け加えると、儂はこの世界の住人ではない。要は、其方たちとはある意味同胞であろうな。さて…

片翼の天使 10

ベン「そのためには、出来るだけ早く我々が用意した場所へ移動させねばなるまい。幸い、邪魔するものはいなくなった。さて、儂は早速彼に伝えるつもりじゃ。」 六道仙人「儂も彼らを早くあの森へ導かねばな。さて、では互いに無事を祈るとしよう。」 そうし…

片翼の天使 9

ベン「さてさて厄介なことになった。…さて、そちらにおられているのはもうわかっているのですよ?」 六道仙人「どうやら、気づかれてしまったわけですな。それも仕方がないでしょう、まさかの■■■■相手なら、姿を隠していても、この通りばれてしまうでしょう…

片翼の天使 8

と、彼女が物憂げに話しかけようとした時、どうやら彼女でも予想だにしていないことが起こる。どうやら冬木側、すなわちから突如凄まじい轟音が響き渡ったのである。 ジェノバ「なに?せっかく話しかけようと思ったら何かすごい音がしたわね。」 山本「どう…

片翼の天使 7

が、得られる情報は衝撃的なものとはこの時は知る由もない。彼女の口から語られるのは、それほどのものとなった。その前に、彼女は、因縁の敵であるクラウドに何か言いたいことがあるようで、久しぶりに話す友人のように語りかける。 ジェノバ「久しぶりにな…

片翼の天使 6

ジェノバ・アバター「あら、分身であるこの体からでも私本体の記憶を読み取れるなんて、やはりあなた大したものね。そう、あなたにはもう正体がばれてるから名乗らせてもらおうかしら。表向きは、25世紀の女科学者【ゼーナ・アレンティーノ】。その正体は那…

片翼の天使 5

そう困惑している皆々をよそに、その怪物は言の葉を開く。一応、口らしい物は存在しないのであえてこういう表現をする。それが言うにはこうだ。 ?「…とまぁ貴方をイラつかせてしまったみたいだけど、今はそう戦闘態勢取られても困るのよ。…この体はあくまで…

片翼の天使 4

電話越しからも聞こえる謎の声。どうやら、電話越しの向こうでは何か大変なことが起こっているということがクラウドからでもよく分かった。 ビリー「何だ?急に僕の声が聞こえたと思ったら今度は変な声が。」 アルカード「これはただことではないな。…あちら…

片翼の天使 3

巴御前「何!今どこから投擲を?」 モリアーティー「私もまったく気が付かなかった!一体何者か姿を現したらどうかネ?」 二人の声に反応してか、相手はその言葉を聞いて姿を現した。 ?「おや?流石かの【時空の覇者】【異界の猛者】の異名をとる山本次官。…

片翼の天使 2

山本「ん?君から電話をかけたわけではないのか?」 クラウド「いや、そういうわけではないらしい。ついさっきまで違う人に貸してた上に、彼はスマホのない時代の出身だ。ビリー・ザ・キッドという人なんだが、知り合いか?」 山本「ビリー?ああ、時空省に…

片翼の天使 1

その相手とは、阿僧祇の闇と呼ばれる異空間に迷い込んだ山本時空省次官その人である。山本次官自体も、電話相手がかつて出会ったことがあるクラウドだと分かり、思わず声が上ずってしまう。 山本「クラウドか!いや、まさか電話の相手が君だとは。正直驚いた…

世に仇し者 セフィロス 11

さて、先ほどのセフィロスの分身に幻を見せられていた一行は、気づいていたら山のふもとまで一気に下りていた。 クラウド「…そういえば、何故か山を下りていたな。喫茶店兼お土産屋さんの店主も無事に一緒に登山してる。…気絶したままだけど。」 忠勝「いや…

世に仇し者 セフィロス 10

元の世界軸。セフィロスは何やら意味深なことを口に出した。いったい何を指示しているのか、今の時点では何も言えない。ただ、今の彼は己の分身が大量に映し出されたモニターをじっと眺めるだけだ。それも、一つではない。あらゆる世界に作り出し、宣戦布告…

世に仇し者 セフィロス 9

クラウドは、特に何も起こらないことを確認したのち、その場から離れる。と、同時に、炎が一斉に静まり返った。と、いうよりは、あったはずの炎が消滅したといったところが正しい。 クラウド「やはり、幻覚を見せられていたか。」 張遼「幻覚…ということは今…

世に仇し者 セフィロス 8

彼女の言葉に、セフィロスは返答するつもりはないらしい。それどころか、機嫌を損ねたようで、そのまま後ろを振り返り、どこかへ行ってしまうようだ。 アルク「って、ええ!どっか行っちゃうわけ!ここまで用意周到にやっといてそれは。」 と、彼女が言い終…

世に仇し者 セフィロス 7

クラウド「何!?どういうことだセフィロス!」 セフィロス「ふっ、それはだな…」 セフィロスは、何かをクラウドに伝えようとしたが、何かがどこからともなくセフィロス目掛けて飛んできたのだ。それは、彼らを分断していた炎の壁を破り、クラウドを救出しよ…

世に仇し者 セフィロス 6

そう問われたクラウドは、どういった返答をするか、もうすでにはっきりと決めた。彼の返答は、単純明快である。 クラウド「お前なら分かるだろう?俺の返答がどうなるのかってのは!」 そのまま彼は背負っている大剣を、セフィロス目掛けて振り下ろした。す…

世に仇し者 セフィロス 5

クラウドは、不思議と心当たりがある。恐らく、前にその男を見た覚えがあるような気がしたからだ。 クラウド「…俺がこの世界に呼ばれたというのはやはりこのためか。」 セフィロス「思い出したか。そう、かつて異世界中を巻き込んだ戦いが起こった。その際、…

世に仇し者 セフィロス 4

その肝心のクラウドは、炎の壁に阻まれ、何度目かはもうわからないが、再びセフィロスと一対一で対峙することになる。 クラウド「はぁ。さて、お前とこう一対一になるの、何度目だったか。」 セフィロス「さぁな。【俺】も、数えてないからな。勿論、こうす…

世に仇し者 セフィロス 3

ビリーの言う通り、クラウドとセフィロスは幾度も戦ったことのある者同士なのだ。そして、そのセフィロスに勝てることができることができる数少ない存在。それが、時空省に呼び出されし300【スリーハウンドレッド】と呼ばれし異界の英雄が選んだのが【ク…

世に仇し者 セフィロス 2

セフィロス「そうらしいな。が、少し今はおとなしくそこでじっとしてもらおう。」 彼は、指をならす。すると、クラウドとほかの5人を区切るように巨大な炎の壁が現れたのだ。 忠勝「な、これは!クラウド殿!」 忠勝は炎の壁に向かって叫ぶものの、向こうか…

世に仇し者 セフィロス 1

クラウド「何故だ…お前が何故ここにいる。」 クラウドは、目の前の光景が信じられずにいた。燃え盛る炎に浮かび上がる黒のシルエット。それは、クラウドの見た地獄の光景と重なる。 かつて、クラウド達がいた世界で、幾重にも戦った相手が再び目の前に現れた…

クラウド・ストライフ 34

ビリー「そうみたいだけど、…なんだ、この感じ。全く感じたことがないこの威圧感は…って、あれ、クラウド?どうかしたの?」 クラウドは、その男に見覚えがあった。黒いマントに銀色の長髪、背は2メートルを優に超え、この世のものとは思えないほどの美形。…

クラウド・ストライフ 33

クラウド「平面?ん?それってどういう…」 クラウドは、燃えている場所を、見る角度を変えてみたところ、意味がよく理解できた。 クラウド【ほんとうだ。見る角度を変えたらよくわかった。まるで、何かスクリーンに映し出されたかのように平面になっているの…

クラウド・ストライフ 32

クラウド「さて、このまま安定してきたら山を下りよう。…が、しかし、改めてこれはひどいな。」 ビリー「そうだね。見境なく一般人まで巻き沿いとは。…でも、あのバイクのおかげで一人助かっただけでも本当によかったよ。」 クラウド「そうだな。…さて、彼を…

クラウド・ストライフ 31

あふれかえる大量の水。それが山々を覆いつくし、次第に山火事もおとなしくなる。 アルカード「…これは、驚いた。何もないところからこれほどの水を。」 クラウド「これが、俺の世界にあるマテリアの力だ。」 クラウド達が住む世界に存在する星のエネルギー…

クラウド・ストライフ 30

が、そんな心配は無用であったようだ。四人はむしろ、自覚症状が何故かあるようで、納得してしまったようだった。結果オーライである。 アルク「そうねぇ~。私はそうでもないけど、残り三人は何かのコスプレみたいに見えなくもないかなぁ。」 アルカード「……

クラウド・ストライフ 29

忠勝「ぬう、危うく体に傷がつくところにござった。」 アルカード「おどろいた。これほど丈夫な体をもつ人間がいるとはな。」 アルク「おかげでたすかった~。流石にあんな燃えてる気が倒れ掛かってきたら生きた心地しないわね。」 張遼「ですが、忠勝殿のお…

クラウド・ストライフ 28

確かに、こればかりはケニーも参ってしまっていた。彼の言う通り、生身の人間だからこの熱気はきついというのももちろんあるが、まずいくら何でも倒木が多すぎて身動きがとりずらいのだ。 ケニー「ああ、こいつは駄目だ。おい、ワイアット、ちょっと手ぇ貸し…